初めまして、コラムニストの結城です。

今回ご葬儀の知識にまつわるお話をさせて頂きたいと思います。

新しい葬儀の形として広まった家族葬。

時代の変化、価値観の変化に伴って、家族葬を選ぶ方は増え続けています。

今回は、ご自身の葬儀や親御さんの葬儀について考えはじめた人のために、家族葬についてまとめました。

私たちの暮らしにピッタリな家族葬の意味から選び方まで、わかりやすくご紹介します。

1.時代に合ったシンプルな葬儀「家族葬」

家族葬は時代の流れによって4割まで増加。

家族葬とは、親族のみで行う中規模の葬儀のことです。

家族葬を選ぶ人は年々増加しています。昔は一般葬が殆どでした。一般葬とは、一般客も参列する大規模な葬儀のことです。

なぜ、家族葬は増加しているのでしょうか?

それは、家族葬のやり方が時代に合っている事も理由の一つかと思います。

家族葬のメリットは、大きく分けると3つあります。

  1. 金額を抑えることが可能
  2. 比較的、手間がかかりづらい
  3. 自分たちらしく見送ることができる

いずれも一般葬にはないメリットです。それぞれ詳しく見てみましょう。

家族葬のメリット1.金額を抑えることが可能

家族葬は、一般葬よりも価格的に低価格で収まる事例が多いです。

理由は、家族葬では一般客を呼ばないため、小規模なホールや料理の数が減るからです。

事実、日本消費者協会による調査によれば、家族葬の平均費用は約90万円。一方の一般葬は、約190万円です。

特にコミュニティ意識が弱い都市部を中心に、よりリーズナブルである家族葬が選ばれているのです。

家族葬のメリット2.比較的、手間がかかりづらい

2つ目のメリットは、比較的一般葬に比べて喪主様側の当日やるべき事が省けるという点です。

葬儀は手続きや当日やることが沢山あって大変そうといわれます。

多くの方は、参列者へのご対応で式が始まるまで手があかない場合が多いです。

その点、家族葬は親族のみで執り行うため、比較的ゆとりを持って気持ちの面でも負担なく迎えることができます。

ご家庭によっては、遺族や喪主の役割を一緒になって果たそうとしてくれることもあるでしょう。

気を張ってヘトヘトになりやすくなりやすい式も、家族葬によっていくつか省くことができるのも大きなメリットです。

家族葬のメリット3.自分たちらしく見送りやすい

家族葬は、より自分たちらしく見送りやすいというメリットもあります。

たとえば、喪主の挨拶を例にとってみましょう。

一般葬の場合、一般客への感謝を中心とした挨拶にしなければなりません。

そのため、内容は形式的なものになりやすいです。

一方、家族葬の場合は、比較的自由に自分の気持ちを話すことができます。

故人との思い出や家族の出来事など、一般葬では難しいような少しプライベートな内容も、家族葬なら問題ありません。

そのほか、葬儀から出棺まで全体を通して形式的にならず、ご家庭によっては明るい雰囲気で見送ることご葬儀も見られます。

2.家族葬を行う前に知っておきたい3つのこと

ここまでは、家族葬の概要を確認してきました。

家族葬が求められる時代になっていて、シンプルな葬儀の形式だということです。

続いては、実際に家族葬を行うときに知っておきたいことを3つに絞ってお伝えします。

それは次の3つです。

  1. 香典を辞退されるケースが多い
  2. 必ずお寺様とのお付き合いの有無のご確認を
  3. 呼ぶ人の範囲は自由に決めよう

それぞれ、簡単に確認しておきましょう。

1.香典を辞退されるケースが多い

1つ目は、香典辞退です。

葬儀では参列者から遺族に香典を渡すのが一般的とされていましたが、近年は香典を受け取らない「香典辞退」が広がっています。

香典を辞退することで、参列者の負担を抑えつつ、香典返しと呼ばれる送りものをしなくてよくなります。

香典の会計や郵送に関わるさまざまな手間を省略できるのは、非常に大きな利点といえるでしょう。

香典辞退は訃報連絡の折に伝えてもいいですし、受付に看板を立てるだけでもかまいません。

参列者と遺族が互いの気分をよく済ませるためにも、遺族は事前に葬儀社に香典辞退の旨を伝えましょう。

ただし、家族葬含め香典辞退も都市部を中心とした広がりです。

無理に香典辞退を実施するのではなく、地域性を考慮したうえで実施しましょう。

2.必ずお寺様とのお付き合いの有無のご確認を

どの様な形のご葬儀をご希望でも、まず葬儀社としてお客様にお願いしているのが必ずお寺様とのお付き合いの有無のご確認です。

お寺様とのお付き合いが有る場合は、勿論ご自身の宗教の形式に基づいて葬儀を決める流れになりますので「家族葬」が希望であっても必ず、お寺様にご確認をお願いしております。

3.呼ぶ人の範囲は自由に決めよう

誰を呼んで、誰を呼ばないかという点は、特に家族葬においては悩みやすいポイントです。

ご遺族が自由に決めて問題はございませんが、呼ぶ人数に見合ったホールをご相談することをおすすめ致します。

親族での集まりや故人との会話を参考に、呼ぶべき方を決定しましょう。

そして式や四十九日法要が済んだ後で、「故人の遺志により、近親者のみで執り行いました」文面を送るケースが多いです。

そうすれば、今後にも差し障りなく良好な関係を続けることができます。

3.どう選ぶ? 家族葬、葬儀社の選び方

最期に、実際に葬儀を任せる葬儀社の選び方についてお伝えします。

葬儀社の選び方次第で、葬儀の満足度は大きく左右されます。

終活をされている方も、親族の葬儀を控えている方も、ぜひ参考にしてみてください。

何よりも大切なのは、事前のリサーチ

葬儀社を選ぶうえで大切なことは、1つに絞られます。

それは、事前のリサーチです。

まずは、近所にある葬儀社をリストアップしてみましょう。

グーグルマップなどを使えば、思ったよりもたくさんの葬儀社やホールがあることが分かると思います。

そして、なるべく多くの葬儀社に連絡し、直接訪問して相談したい旨を伝えましょう。

なぜなら、ホールの雰囲気や担当者、会社の雰囲気などは、実際に自分の目で見てみなければわからないものだからです。

また、葬儀は地域によってやり方が大きく変わる為、地元密着にしている葬儀社は信頼性がありおすすめです。

まとめ

家族葬は、私たちの生活感覚に合ったシンプルな葬儀です。

増加している時代背景やそのメリット、実施する前に知っておきたい基礎知識を備えて、後悔のない葬儀にしましょう。

終活をしている方も、親御さんの葬儀について考えていらっしゃる方も、ぜひ今回の内容を参考にしていただければ幸いです。

コラムニスト 結城